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音楽と小説。基本は自転車。Select Category
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6月読書報告
さまよう刃 東野圭吾 △ 蟹工船 小林多喜二 ○ ダンブラウン パズルパレス ○ そして二人だけになった 森博嗣 ◎ さまよう刃は東野圭吾の駄作、筆者の主張が理屈っぽくそのままつらつらと。 こういうのはエッセイやインタビューでどうぞ。 蟹工船は、流行にのっかって呼んでみました。 ニートやフリーターという選択肢さえある若者において、 「生きるために死ぬほど働く」というのは新鮮で ある種の憧憬すらあるのかもしれません。 ダンブラウンは、期待を裏切らないエンターテイメント長編大作。 読んでいるときは熱中しますが、読み終わったらストーリーほとんど覚えていない。 それでも、いいかと。 森博嗣は「少し変わった子あります」の2冊目。 推理/ミステリ小説はこれぐらい予想外な結末が欲しいですね。 読みながら、私もストーリの着地点をいろいろと思い描きますが、 なかなか、裏切られました。
5月読書報告
砂漠 伊坂幸太郎 ○
ロッティー、家に帰ろう テリーケイ ◎ The Team 井上夢人 ○ 砂漠とTheTeamは読み応えのある娯楽小説。見応えのあるハリウッド映画?のような感じ。 通勤時間を楽しくさせてくれました。 ロッティー〜は先月に引き続き、テリーケイ2冊目。前作、白い犬〜は童話のようでしたが今回はもう少し大人要素?が加えられていました。ただし、前作と変わらず、印象派的な雰囲気は健在、記憶に絵として残る一冊でした。
4月読本
・どちらかが彼女を殺した 東野圭吾 ○
・失格社員 江上剛 △ ・焦茶色のパステル 岡島二人 ○ ・白い犬とワルツを テリーケイ ◎ 今月の一押し「白い犬とワルツを」。 日本でも映画化されているようです。 印象派の絵の中の世界のようでした。 訳者にも拍手。(原文では読んでませんが
ダレカガナカニイル
井上夢人3冊目。
井上夢人の小説って、不思議と主人公の気持ちとシンクロしてしまうんですよね。 主人公の喜怒哀楽が、伝わってくる。というよりも、自分が感じてしまう。 主人公がこれといって個性や特異な思考がなく、自分と重ねやすいのかもしれません。 「メドュサ、鏡をごらん」では、最後の結末に向かって、日常から少しずつ離れていく過程を読んでいるときには、あるはず無いのに、妙にリアルで自分がその恐怖を疑似体験しているようでした。 この「ダレカガナカニイル」も「メドュサ〜」と似ている要素があったため、主人公にシンクロしつつも、半ば構えて読んでいましたが、最後まで読み終えると。。。 切ないラブストーリーでした。。 うまくいえませんが、悲しくも何か奥に暖かいものが残る小説でした。 いまも軽く余韻に浸ってます。
正義のミカタ -I'm a loser 著者:本多孝好
久しぶりの小説。 本多孝好2冊目。 (一冊目は http://shu-k.jugem.jp/?eid=48) 前回は愛や情(親子愛、恋愛、友情など)についての本音と建前 今回は正義という言葉についての本音と建前、平等という言葉についての現実 「人間ダレでもやればできる」という台詞は、 実はとても非情で、差別的な言葉であることが、 説得力のあるエピソードで語られる。 本多孝好は、ともすると重くなりがちなテーマを 身近な題材を使って、ときにユーモアを交えて書き上げるのが すごいと思う。
そのときは彼によろしく 著者:市川 拓司
文学・芸術・音楽ときにビジネスにおいても大成功を収めると、
(多くの場合は商業的に成功し始める)とそれ以前には聞こえてこなかった 世間からの冷たい声が聞こえ始める。 ・大衆的である ・商業的である(映画化を狙っている) ・世間に媚びている などなど ただし、商業的に成功(多く売れる)ということは、 それだけ多くの人を共感させたり・感動させる力を持っていることに他ならない。 そして、実はその多くが今までにないユニークな作品であることも事実なのである。 映画タイタニック然り (過去の大惨事を舞台にあれだけの巨額を投じたラブロマンスがあっただろうか) ジャズフルート走者ハービーマン然り (あれだけフルートの可能性と地位と認知度を高めた人がにいただろうか) 浜崎あゆみ然り (音楽とファッションの両面においてあれだけカリスマを発揮した人がいただろうか) 多くに知られている(売れている)ということ自体が罪であるかのように批判される場合がある。もしかしたら、その域まで達すること自体が、名誉なのかもしれないが。 --- 前置きが長くなったが、この市川 拓司に関しても、その一人ではないだろうか 実はこの本も2年前ぶりの再読。 ちょうど「いま会いにゆきます」が映画化されると同時ぐらいに読み出した本。 現在、こちらのほうも映画が公開直前で話題を呼んでいる。 立て続けに映画化され、多くのメディアに取り上げられるようになったためか、 友人や知人によっては反応が冷たくなってしまった。 私にしてみれば、有名になろうが、メディアにとりあげられようが、たくさん売れて著者が大金持ちになろうが、中身は変わらないわけで、面白いものは面白いし、そんな本でもくやしいけど、ほろっ涙腺がゆるんでしまうし、くやしいけど、人生について少しばかり見直してみちゃったりする。のである。 その内容は、美しくて、せつなくて、ユーモラスでユニークなのである。 再読ということで、最終的に明かされる主人公とヒロインの心情知っているだけに、途中の何気ない会話や行動の重みが違っていることに気づく。 この著者は句読点や括弧さえも巧みに使い分けて、読者に感情移入してくる。 ・みんなが読んでいるみたいだし、 ・ありきたりなラブストーリーでしょ ・映画の予告編みたけどちょっと苦手かも といった理由で避けてしまうのは、もったいない。 ぜひとも先入観にとらわれずに読んで見てほしい。
さくら 著者:西 加奈子
2年ほど前に会社の先輩に借りて読んで、感銘を覚えた。 今回久しぶりに読みたくなり、会社の先輩に借りて感銘を覚えた。 前半部分は個性的な幸せな家庭が描かれる。 全体的にほんわかと暖かいが、少し世間ずれしている両親。 (映画、小説にでてくる家族については個性的な不幸な物語が存在するが 個性的な幸せな家族像というのはなかなかお目にかかれない。) しかし、そんな幸せすぎる家族に突如訪れた事件により個性的な不幸な家族となる。 終始、ちょっとクールでちょっとものぐさな次男の視点で一人称で語られる文体。 そのためか後半部分シュールな展開も、それを感じさせない。 長男の残す最後の言葉は読み手に衝撃を与える。 小説らしい小説でしか味わえない感動がある。
一瞬の風になれ 佐藤多佳子
高校陸上部の熱い話。
熱い!暑い! 東京タワー(リリーフランキー)のようにユーモア交じりの低温度が続いたあと、 一気に体温40度!というのではなく、終始38度!みたいな感じ。 涙はしないが、常にじわ〜っっと気持ちが高ぶっている感じ。 見せ場ば多いので、何度電車乗り過ごしたくなったか。。 昔っから、陸上には憧れてたんだけどね。やっぱいいね。陸上! これ読み終わってから、ローラー復活しましたよ。 フフフ。みてなさいよ。これで10kg減量。。。
ALONE TOGETHER 著者: 本多 孝好
親子、友人、夫婦、生徒と教師。。。 様々な人間関係を究極にドライに観察した場合、 そこにあるのは愛情、友情などの体のいい物ではなく、 タテマエに隠れたエゴである。 テーマは重いけど、 "所詮人間なんて〜" 「おいおい、そりゃね〜だろ」的な。主人公の突っ込みや 分かっちゃいるけど、それでも前向きに生きていくのさ。よ。 的な。終わり方が、読みやすく、気持ちを軽くさせてくれた。
シマノ 世界を制した自転車パーツ
堺の小さな町工場から自転車界のインテルやマイクロソフトとまで 言われるようになるまでを描いたドキュメンタリー小説。 日本では釣具で有名なシマノだが、 実は自転車界における帝王として君臨している。 他のシンデレラストーリ企業と同じく、 町工場から世界の帝王となるまでには様々なエピソードが存在する。 とにかく、社員を外に出しニーズや動向調査を行い、 絶対の自信をもって、まだ見えぬ市場に他企業ではまねできないような 巨額の設備資を行い、その先行設備投資によって、他社が追随できない地位を築く。 その経営手法は経営素人の私でも、その強気の姿勢には驚く。 経営手腕もすごいが、 社長みずからが休日平日とわず、家のリビングにおいた自転車を一日中眺め、 何か新しいことができないかと、思いをめぐらす。 社員は、ツールドフランスで頂点に立つ可能性のある一人のレーサー(言わずとしれたランすアームストロングですね。)のために徹夜で工場をかけめぐり、新作パーツを揃える。 その心意気、すごい。 俺もそれぐらいの熱意を持って仕事をしてみたい。。
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